内 容 : メンバー卓話 テーマ「ゴルフ規則について」
担 当 : 菊岡 宏弘君
ゴルフは審判員が立ち会わない競技である。ゴルフをする者はゴルフ規則に精通している必要がある。ゴルフはフェアプレーを重んじるスポーツであり、「ゴルファーはみな誠実であり、故意に不正をおかす者はいない」というのが基本的な考え方になっている。ゴルフゲームには、予測できない事態が生じたが適用できる規則がないときは、公正の理念に従って解決してきたという歴史的風土があります。罰打は、規則を知らなかったり過失によってその処置を誤ったプレーヤーに対して、競技の公平をはかる観点から決められている。
ゴルフ規則は第1章「エチケット」、第2章「用語の定義」、第3章「プレーについての規則」、付属規則T、付属規則U及びV、付属規則W、アマチュア資格規則からなっています。
第1章 エチケット
◎コース上の心得 ゴルフの精神 安全の確保
◎他のプレーヤーに対する心配り 他のプレーヤーの邪魔にならないように パッティンググリーン上 スコアの記録
◎プレーのペース 前を空けずに適切なペースでプレー プレーの準備 紛失球
◎コース上の先行権
◎コースの保護 バンカー ディボット跡やボールマーク、靴による損傷の修理 不必要なコース損傷の防止
◎むすび
第2章 用語の定義
1.異常なグランド状態 から 62.目的外のグリーン まで有ります。状況の応じて理解して下さい。頻繁に出てくる用語は覚えて下さい。同じ言葉が出てきますが、ルールの用語とは別な場合もあります。たとえば用語定義50「シングル」は定義20「マッチプレーの形式」の中、一人対一人で競うマッチを言います。また定義21「ストロークプレーの形式」の競技者の一人を指します。シングルプレーヤーの事は指しません。また、英語が基本ですから日本語にならないものは英語読みをそのまま使用しています。例えば定義11「キャディー」(Caddie)、定義28「オナー」(Honour)、定義32「ルースインペディメント」(Loose Impediments)、定義53「ストローク」(Storoke)、定義59「スルーザグリーン」(Through the Green)、定義60「ウォーターハザード」(Water Hazard)等あります。ゴルフの用語と一般的な日本語化した言葉の意味が微妙に異なる事があるので、定義は正確にご理解下さい。また密接に規則の中に出てきます。
第3章 プレーについての規則
規則1「ゲーム」から規則34「紛議と裁定」まで多岐にわたっています。して良いこととしてはいけないことが項目ごとに書かれています。また誤った場合の罰打や処置も記載されています。状況の応じた対応が必要となります。
◎ゲームについては、規則1「ゲーム」〜規則3「ストロークプレー」
◎クラブと球については、規則4「クラブ」、規則「球」
◎プレーヤーの責任については、規則6「プレーヤー」〜規則9「打数の報告」
◎プレーの順番については、規則10「プレーの順番」
◎ティーインググランドについては、規則11「ティーインググランド」
◎球のプレーに関することについては、規則12「球の捜索と確認」〜規則15「取り替えられた球;誤球」まであります。ゴルフの規則で間違いのないことは規則13「球はあるがままの状態でプレー」する事です。
◎パッティンググリーンについては、規則16「パッティンググリーン」と規則17「旗竿」
◎球が動かされたり、方向を変えられたり、止められた場合については、規則18「止まっている球が動かされた場合」規則19「動いている球が方向を変えられたり止められた場合」
◎救済とその処置については、規則20「球の拾い上げ、ドロップとプレース;誤所からのプレー」〜規則28「アンプレヤブルの球」までです。ここが一番多く出てきて処置について記載してある箇所です。
◎その他のプレー形式について、規則29「スルーサムとフォアサム」〜規則32「ボギー競技、パー競技、ステーブルフォード競技」 この部分はあまり馴染みがないので必要な時だけ読んで下さい。
◎競技の運営管理については、規則33「委員会」規則34「紛議と裁定」に記載されています。運営側でなければ必要はありません。
付属規則Tは ◎ローカルルール;競技の条件 について記載されています。(A)ローカルルール、(B)ローカルルールの参考例、(C)競技の条件 ここに1.使用クラブおよび使用球の企画が記載されています。a.適合ドライバーヘッドリスト b.公認球リスト c.ワンボール条件等 競技を行う上に重要な部分がルールとして記載されています。
付属規則Uは、クラブのデザイン1.クラブ「a.通則:ウッド・アイアン・パター(ロフト角10度以下)b.調整性、c.長さ(全長18インチ(0.457メートル)以上でパターを除いて48インチ(1.219メートル)以下)d.アラインメント」2.シャフト 3.クラブヘッド「a.形状 b.寸法・体積・慣性モーメント c.スプリング効果と動的特性 d.打面」4.クラブフェース(溝やフェースマーキング) クラブに関して、規則はパターが例外の場合が多い。
付属規則Vは、球。
付属規則Wはその他(旗竿や予備グリーン)。
アマチュア資格規則は、規則1「アマチュアリズム」〜規則10「委員会の裁定」まであります。特にアマチュア資格やプロフェッショナリズム、賞品(限度額75,000円 ジュニアは50,000円以下)やゴルフの技術指導、会合への出席、放送と執筆、反した行為、手続き、復帰が記載されています。
以上のようにこと細かく記載されていますが、実際の運用に当たっては状況により大きく異なります。ゴルフ規則だけでは実際の例に基づいた事が解りづらいので別途「ゴルフ規則裁定集」が出されています。私たち競技を運営する者としては「ゴルフ規則裁定集」を片手に協議することが多いのです。
第3章プレーについての規則には、マッチプレーかストロークプレーかによって罰が異なってきます。日本では一般的にストロークプレーが主ですが、全世界共通な規則ですので特定な国のゴルフの状況を加味して規則書は出来ていません。R&Aは23カ国語で翻訳されています。日本はR&Aの傘下なので、当然R&A発行の規則書を日本語訳したものを採用しています。R&AとUSGAは、独自の規則書をそれぞれ発行していまします。以前は、解釈の差や細かなローカルルールでも大きく異なっていることがありました。しかし現在は世界に一つのルールと言うことで協調し合っています。二つの団体が話し合ってルールの一本化に努めています。4年に一回、二つの団体合同でルールの見直しがされます。
今年はSLE(Spring-Like Effect:スプリング効果)がR&Aでも施行した。USGAでは1998年から規則の適用。2002年にR&AとUSGAが合意して導入が図られる。2004年にはキャノンテストによる反発係数(COR)0.830からペンデュラムテストによる特性時間(CT)257μs(マイクロセカンド100万分の1秒)に変更した。今年からはテスト基準値を超えるクラブはゴルフ規則に不適合クラブとなりました。付属規則Uの4cに記載。
今年はまた多くのルールが大きく変わりました。特に規則12-2、15-3 のハザード内での誤球のプレーに対して罪が課せられることになりました。別紙参照。
ゴルフ規則は決して罰するためにあるものではありません。ルールを知ることで救済が受けられたり、ゴルフプレーが楽しく快適に行うためにあります。ゴルフコースを自分だけでなく他のプレーヤーや同伴競技者と一緒にゴルフをするためにあります。また公平にプレーするためにハンディキャップを認めて技量の差を埋めたりする方法もゴルフに認められた独特なものです。さらに自然を相手にする競技なのもゴルフならではです。自然の状態、天気・気候に左右され、それでも競技を行います。そのような歴史と伝統に育まれて進化してきたスポーツなのです。ゴルフ規則があるからこそできることでもあるのです。自分が審判員となって楽しむためにもルールは大事です。楽しい素晴らしいスポーツであるゴルフもこれからも楽しんでいただくことを祈念申し上げます。
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